株は儲かる、いやいや大損する。
よくよく対極的な意見が聞こえてくる投資の世界ですが、実際に取引を続けるとどうなるのでしょう?
私が自分自身の人生を使って実験した結果を交えて検証します。
株式投資は得したり損したりする。でも多分儲かるから続けている。
株式投資は得するのか?
この問いに対して「得する!」と言い切りたいところですが、実際のところ損することもあります。
なぜなら、株式投資の本質が「損するかもしれないけど、うまくいったら利益を分配しますね」というものだからです。
私が聞きかじった話によると、株式市場が生まれたのは16世紀頃、大航海時代です。
「船乗りを使って、貿易で一儲けしてくるから、出資してくださいよ。うまくいったら分け前を差し上げますぜ。でも、船が沈んだら、カネは返せないので、その時は堪忍してくださいな」
ということですね。現代における株式の資金調達理論と、何ら変わりありません。
さて、こういった事情から、株式は「損することがある」というのが事実です。儲からない会社や、倒産した会社に投じたお金は帰ってきません。
しかし、こうして株式市場が、数世紀にわたって生き延びているからには、株式市場自体に収益性があるという根拠にもなります。
「お金は投資してほしい、損したらお金は返せない、でもって確実に儲からない」
そんな商品に投資する人がいますか?
株式という仕組みが今日まで生き残ってきたのは「もしかしたら儲かる」という優位性があったからなのです。
で、儲かっているの?筆者の場合
私の場合で恐縮ですが、儲かっています。
投資環境はこんな感じです。
- 投資歴10年
- 主な運用機関は楽天証券
- 投資対象は内外(日本と海外)の株式のみ
- メインは投資信託、個別株には基本的に投資しない(少額投資している)
- 無リスク資産(要するに預金)とリスク資産(要するに株式)の比率は【25:75】
で、運用結果はこんな感じです。
2,000,000/9,000,000=20%
といったところですね。10年で割ると、年利2%といったところでしょうか。うまくやれる人なら、もっとうまいことやると思います。私自身、リスクを抑えめに運用してきたこともありますが。
株の配当金って、肌感覚ですが、市場平均でだいたい2%程度なんですよね。平均点程度の成果ですが、私は満足しています。預金が0.01%程度ということを考えると、じゅうぶんすぎる水準ですから。
ただし、繰り返すとなりますが、得することがあれば損することもあるのが株式投資の世界です。
企業の減配リスクや倒産リスクもさることながら、株価というものが曲者です。
株価は企業価値、ひいては手持ちの株式価値を押し上げてくれる追い風にもなれば、逆に資産価値を目減りさせる圧力にもなるからです。これが非常に読みづらいというか、不確定要素が多すぎて「読むのはムリ」。
株式投資から博打を連想する人は、株価のことを言うのではないかと思いますが、半分以上正解です。株式は、そのものが博打商品ですが、市場が絡むと投機的な要素が加わります。
私は儲かっていますが、元本を目減りさせずに、心穏やかに過ごしたい、という方は、素直に市場に手を出さないほうがいいでしょうね。
預金一辺倒、それはそれで、インフレリスクというものに直面するのですが。
食わず嫌いするくらいなら一度勉強してみては?
株式投資を日本人が嫌がるのは、家庭や学校で教わらないからなんじゃないかな、と思います。
そうして、勉強もろくにせず、土地バブルに乗っかるような形で「土地と同じで株も絶対下がらない」という謎の根拠に包まれた似非投資家が、一度の暴落で市場から退場させられてきたのです。
で、そんなエピソードを、マスコミが面白おかしくご飯の種にしちゃう。そりゃあ、投資が根付くわけありませんよ。
よく言われるたとえですが、車の免許も持たずに運転すると、高確率で事故します。
株式投資も同じ話ですね。
せめて、相場格言の「卵を一つのカゴに盛るな」くらいは覚えてから、投資を始めたいものです。