取引先へのメールに添付ファイルを付け忘れた経験、仕事をしていれば誰しもありますよね。
もはや「お約束」あるいは「あるある」です。
うっかりと言えばそれまでなのですが、何度も同じことをやっていると、自分が嫌になりますよね。
私もそんな恥ずかしい思いをたくさんしてきましたが、たった一つの対策で、同様のミスが劇的になくなりました。
その方法についてお伝えします。
仕事が変わるとミスの種類も増える
かれこれ6年ほど前の話。
以前の私は、地方都市のオフィスで働いていました。
当時は、周りに事務面で高いスキルを持った上司や先輩がおらず、完全に自己流で仕事を組み立てていたのです。
その後、東京にある本社オフィスに異動となった私は、周囲の仕事レベルの高さに驚いたものです。
特に上司が、それまでよりも一段上の人物で、その分仕事も厳しかったことを覚えています。
私は、仕事が早いとの評価は受けていましたが、一方で仕事の正確性に欠けると指摘されていました。
とりわけ何度も言われたのが「メール添付ファイルの付け忘れ」。
メール末尾に「添付ファイルをご確認ください」と書いた手前、肝心のファイルを付け忘れること数十回。そして再送メール。
経験のある方はわかると思いますが、中々に恥ずかしいミスです。
致命的ではないですが、何度も同じことをやらかしていると、周囲から「大丈夫か?」なんていう目で見られることになります。
恥を忍んで、上司にアドバイスを求めましたが「毎回社長をCcに入れておけ、それならミスらないだろう」と突き放されてしまいました。
私はこの対策で添付ファイルの付け忘れが99%なくなりました
さて、前置きが長くなりましたが、添付ファイル漏れ対策についてです。
それは「メールの中身を作る前に添付ファイルを付ける」こと。
今までの私のメール作成手順は次の通りでした。
- To欄に宛先を入れる
- Cc(Bcc)欄に宛先を入れる
- メールのタイトルを入力する
- メール本文を入力する
- 添付ファイルを付ける
- 送信
メール作成は存外作業工数が多いです。
そして、素直に上から順にメールを作っていくと、おおよそこのような順番になると思います。
注目すべきポイントですが、私の既存の手順では、添付ファイルの作業工程が後の方にきているところ。
手順【4】から【6】にうつる際、流れでそのまま送信してしまうのが、添付ファイル漏れの原因でした。
このため対策として、作業手順を次のように入れ替えることにしました。
- 添付ファイルを付ける
- To欄に宛先を入れる
- Cc(Bcc)欄に宛先を入れる
- メールのタイトルを入力する
- メール本文を入力する
- 送信
たったこれだけで、添付ファイルの付け忘れ率が、劇的に減ったのです。
添付ファイルを先にくっつけることによる弊害は皆無でした。
ぱっと見て、メール本文が空なら送信しようと思わないので、誤送信の心配もありません。
それでも稀に添付ファイルを付けずに送信してしまうことがあるとすれば、上の手順を守らなかったときだけでした。
作業手順さえ守っていれば、添付ファイルのつけ忘れは起こりえないようになったのです。
仕事で大事なのはミスしないような「仕組み」を作ること
さて、意外と単純な対策で拍子抜けしたでしょうか?
ですが、本当に効果があるので、ぜひ試してみてください。
私は、仕事で大事なのは、ミスそのものをなくそうと努力するよりも、ミスが発生しないような仕組みを作ることだと考えています。
そして、その仕組み作りとは、今回のように意外と単純なものだったりします。
件の上司が口癖のように言っていました。
「人間はミスをする生き物だから、ミスをするのは仕方がない。でも、そのミスを起こさないように補助してくれるのが、仕組みというものだ」
仕組みを考えないということは、ミスを起こさないように改善する努力をしていないということになります。
それでは仕事で評価はされません。
このミスはなぜ起こるのか?起こさないためにはどうすればいいか?
それを考えることができるようになれば、あなたの仕事も一皮むけるはずですよ。